ロマン帝国 ANGKOR WAT
上からは灼熱とスコール、下からはジャングルの木々の根っこ、横からは人に仏陀の頭をことごとくぶっ壊され、それでも静かに立っている。無言で佇む石の遺跡は流れる雲を際立たせる。長年忘れ去られ、自然に戻っていく遺跡。
中にある仏像たちの多くは頭がない。盗まれたり、政府によってタイなどの国に売られたとタクシーのお兄さんはいっていた。頭がない仏像は奇妙だけど、それをなんの不思議もなく拝んでいる仏教徒の皆さんもまた私には不思議だ。
アンコールワットの内部に描かれた女性たち(当時女官やダンサーとして王につかえていた女性たちの実写で、一人ひとり表情も服も髪もポーズも違う)は個性豊かで、とにかく遺跡中ダンサーばっかり!どんなに舞踊文化が盛んだったのかと想像するだけでわくわくする。前日にアプサラダンスを習ったばかりだったので、壁中にそのポーズを感じることができた。
400年以上ジャングルの中に埋もれていて、カンボジア人さえもその存在を忘れていた遺跡。見つけた時の興奮を想像するだけでゾワゾワする。人間から忘れられている間に成長した木の根が遺跡を怪獣のように、持ち上げている。破壊している様にも支えている様にも見えた。
でっかい石の遺跡は、ロマンに溢れすぎていて。
うまく言葉にできないけれど、ほんと、ビリビリ痺れました。
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