ベトナムで見かけるしゃがむ動作について ability of squat
町を歩いていると、足関節と股関節のすばらしい可動域の持ち主をあちこちで見かける。
そういう人はたいてい、道端にしゃがんでいるか、小さな椅子の上に体育ずわりのような恰好をしているんだけど、ほんとうにすごい。両足の裏を床にペッたりつけて、太ももと腹の間に全く隙間の無いようにコンパクトに膝を織り込み、お尻は床にくっつきそうなほどさがっている。足関節の傾き加減が尋常でない人も。
だれかと道であってちょっと話すときにしゃがみ話をしだす。(立ち話みたいなかんじ)
マーケットのおばさんもしゃがんでる。
家の前に椅子を出して日向ぼっこしている老人もコンパクトに折りたたまれている。
しゃがむ動作、日本だとコンビニ前の若者か、トイレの中くらいかな。ああ、床にべたんとお尻を付けて座っている若者はいるね。あれは、ベンチがないのと、道路が綺麗すぎるのが理由だろう。汚い道路だと絶対お尻を付けて座りたくないし。ベトナムでは尻つけて座っている人はまずみない。
ストリートフード屋さんでも、果物屋さんでも、もうじーーーーっとしゃがんでいる。町の人も何をするでもなく、ずーーーーっとしゃがんでいる。買ってくれる人をまっているのか、なんなのか分からないような表情で。イスラエルの死海周りにいるジプシーにもちょっと似ている。別に話しかけてくるわけでもなく、ずっと近くにいて、2時間くらいたったところで、ちょっと微笑みかけてくるみたいな。ここの売り子さんはもうちょっとアクティブだけど。
とにかく時間をゆったりゆっくり漂うものとしてとらえている。何分でも、何時間でもしゃがみこんだままででいられるのではないかと思うような佇まい。遠くを見る目。どこか私のひいお婆ちゃんの正座に共通するところがある。文化がうむ身体性。身体がうむ性格。
歩き方とか、笑い方とか、話し方とか、しぐさは意識と無意識の間にある。たとえば、ベトナムで街を歩いていて、道の向こうにいる人のジェスチャーや顔の表情の作り方で、あ、イスラエル人だと思う時がある。知らぬ間にそんなふうに思うようになっている自分に驚く。
普通の人はこれくらいで、驚異的に柔らかい人もいるけど、しゃしんとってない。
のお姉さんと話してたら、おじさんも写真撮ってといいだして。
あんまり、やわらかくないね。かわいいけど
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