砂漠の聖地プシュカル
ゴアから電車で移動すること2日間、砂漠の聖地プシュカルへ。
プシュカルは紀元前から栄えるヒンドゥー教の聖地。創造の神ブラフマーの伝説が残っており、町にある400以上の寺院を巡礼しに世界中からヒンドゥー教徒が集まる。町の中心の池ではそこら中で巡礼者が沐浴している。
んー、しかし、なんとなく聖地という感じがしない。人と動物と聖性がバランスを崩してしまった場所という感じさえする。
まず、野性の牛が多い。ごみを漁る牛たち。モーターバイクに轢かれそうになる牛たち。なんだかな~。ヒンドゥー教では聖なる牛だが、邪魔者として扱われているようにみえる。ゴアで幸せそうに海岸を眺める牛たちを見ていただけに、悲しい気持ちになってしまう。巡礼者と観光客をターゲットにしたマーケットも良く言えば活気があるんだけど、悪く言えば観光地化した他の街と同じ。エルサレムにも少し似ていた。観光客相手の現実感のないコミュニケーション。
この場所が美しいがゆえに人の興味を集め、商業が栄え、聖地としての静けさを失う。その様子をみていると、聖地と言われる場所がその聖地性を保つのは難しいんだなあと思わずにいられない。プラスチックをなめる牛たちをそのままにしておいてはいけないだろう。この町にしかないリズムや物語が、お金の波にのまれてしまっているようにみえる。
そんな感じですこし残念な気持ちで町を歩いていたら、インド人がぞろぞろと私の周りに集まってきた。一緒に写真を撮って攻撃だ。インド人巡礼者も多いこの町、アジア人を見慣れていない人が多いのか、どんどん人が集まってくる。一度誰かと写真を撮ると次から次へとカメラを持ったインド人が追いかけてくる。あっちへこっちへ引っ張られる。引っ張りかたに遠慮がない。さすがに全員の相手はできないので、ふわーっとにこーっと断ってさっさと逃げるが、それでもついてきて隠し撮りをしている。そのままインド人を右に左に振り切りながら歩いていたら、砂煙の中の遊園地?にぶちあたった。なにかと思うと、なんと、二日前まで、年に一度のビッグフェスティバル、ラクダフェアがやっていたというではないか!なんか聞いたことがあるフェスだ!基本的にはラクダや馬を売り買いする大バザーらしいが、特設遊園地をつくったり、いろいろな催しものもあり、人でごった返すのだそう。
プログラムを見せてもらうと、うー、楽しそうな催し。ラクダ力比べ、ラクダダンスショー、ジプシーダンスコンペ、マスタージュコンペ!?あーみたかった。こんなユニークで面白そうなお祭りを逃してしまうとは残念だ。せめて残骸だけでも見ておこうと辺りを歩くが、どこもかしこも汚くて、
ジェットコースターは立ったまま乗っている人たちがいて、ちょっと私が楽しめそうな感じではなかったのでとっとと帰ってきた。今度は是非ラクダフェアをみにきたいな。
ハンピやゴアの大自然から小都会に出てきて(といってもプシュカは静かな聖地ということで名がしれているんはずなんだけど)インドのエネルギーに圧倒された1日でした。なますて
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